アヒージョ好きのビーバー

なんでもバリバリ噛り付きます。

金比羅参り〜うどん付き〜

朝から、山陽路の旅だと当て込んで、いそいそと家を抜け出し、電車に乗った。
目的地は、当初備中高梁備中松山城を目指すはずであった。加計学園系列の大学が話題であるが、岡山には、様々な研究を進めているユニークな大学がある。
高梁にも、吉備国際大学があり、研究分野の恩師が国立大学を退官して勤務しているからと、一度訪問したことがある。小さな町だが、大学があり、若者がいることの意味は大きい。

和歌山大学などは、町から逃げ出した挙句、辺鄙な場所に建てたため、市内から若者が消え、活気が無くなったという。
はじめは、高梁のその山に囲まれた町並みと、天空の城ブームで、竹田城に続き観光客が押し寄せている備中松山城を、訪ねてみたいと家を出たのだ。
しかし、この暑さである。大阪は、36度になるらしい。2キロほどの山道は歩けないと思い、昨夜の地獄のみなと神戸花火大会撤収灼熱地獄も思い出され、山はやめよう、ヤマカガシもいるかもしれないということで、行き先を変えた。
山がダメなら今度は海だ、ということで、マリンライナーに乗ろう、瀬戸内を電車で渡るわたしは美しい。ひょっとすると、イルカに乗った少年、広島の「城みちる」がいるかもしれない。海のトリトン祭りだ‼︎ というイメージである。
岡山、尾道仲間由紀恵JR西日本



どちらにしても、姫路から岡山が、長い・車両が古い・乗り心地が悪い。JR西日本の、新幹線乗り換え作戦にほだされないよう、1時間立ち席で、ぐっと我慢した。加計学園やベネッセを厚遇してもらうなら、こんなところも忖度して貰えばいいのに。
岡山駅に定時に着き、10時53分発車のマリンライナーに乗り換えた。ここの時点で、どういうわけか3分遅れ。坂出での乗り換えがピンチ。中国地方でも、列車の遅延は当たり前らしい。マリンライナーというので、特急南風のように派手な車両をイメージしていたが、なんと、払い下げの、神戸京都線の快速車両であった。
岡山駅は、四国や日本海側へのターミナル駅である。たいへん乗降客が多い。岡山なのに、ホームへのエスカレーターがある。それなのに、トイレが一箇所しかない。男性の大と女性用のトイレは、休日のサービスエリアの混雑ぶりである。駅員はなんとも思わないのであろうか。
車内は、大学生の旅行なのか、とにかく学生が多い。ずっと喋るので、車内は騒々しい。車両の前後で、何やらやり取りをしている。小学生並みの幼稚さである。ほんものの小さな子どもも、勝手なことばかりして、これまた大声を出す。親は叱らない。しかも、膝の上に乗せず一人で一席をとり、遊び場にさせている。
女性車掌は優しく丁寧なのであるが、か細い声なので何も聞こえない。南海電車の車掌を見習ってほしい。
坂出で乗り換え、琴平を目指す。よく考えると、そこも山ではないか。暑いのに、あの階段を登るのか。



いよいよ瀬戸内を電車で渡る。四国の人にとっては、この瀬戸大橋は、1955年の宇高連絡船の紫雲丸事故以来の悲願であった。事故では船が沈没し、修学旅行中の児童が100名も亡くなった。うち81名が女子児童であった。当時から、瀬戸内海を航行する連絡船の安全性が問題であったのだ。だからこそ、この瀬戸大橋は、英雄なのである。それをいつも思い出すたびに、切なくなるのだ。



渡り終え、坂出で琴平行きに乗り換え、琴平を目指した。
讃岐平野は、独特の景観である。平野の中に、ボタ山のような形状の緑の山が点在する。その山は、それぞれが独立峰であり、連山とはならない。はじめて見た時は、でっかい円墳か何かと勘違いしたくらいである。ため池が多いはずだが、あまり見当たらない。東播磨の方が多く感じられる。時代が変わったのか。それとも、もう少し西に行けば多いのか、そんなことを考えているうちに、35分程で、終点琴平についた。



駅舎は綺麗。
トイレも最新式。田舎のトイレとしては、かなりの、優れものである。
しかし、暑い。灼熱地獄そのものである。歩くだけで汗がふきでる。階段は、1368段。本宮までは、785段。気が狂いそうである。はじめは緩やかな階段であるから調子は良かったものの、次第に汗と、暑さの闘いになり、帰りの時間が迫り、旭社の前でリターンすることにした。
階段は下りが怖い。やはり、見てくれも大事だろうが、手すりはいるだろう。
お年寄りの事故が心配である。



五人百姓で、名物のお土産の飴を買い、一目散に、参詣口にあったうどん屋を目指した。こんぴらうどんで、ちくわ天ぶっかけうどんを、食べた。讃岐うどん屋さんは、近所にもあるが、さすが本場である。冷たく少し酸っぱく絶妙のつゆで、麺も艶があり喉越しも良く最高であった。何より、盛り付けに心がこもっている。さすが「うどん県」だ。あまり美味しいので釜揚げうどんをお土産に買ってしまった。重い。



帰りはもうクタクタである。マリンライナーでは、若い自分勝手な家族が席を独占し、不愉快な思いをした。モラルは、日本人の若い層には、もう通用しないものなのだろう。
話せば分かるといった時代はもうジュラ紀の向こうに去ってしまった。