アヒージョ好きのビーバー

世の中の本質を、自分なりに考え、解説します。正義感が強く、偉そうなもの、金持ちには、牙を剥きます。

旧居留地の地下の名店

三宮に出かけたついでに、お昼も食べることにした。もう、昼の1時を過ぎ、もう会社の昼休みも終わりだろうというタイミングであった。

 

 旧居留地から、元町方面へ行くか、三宮方面に行くか迷った。元町と三宮を比べると、幾分元町の方が居心地がいい。安いこともあるし、大阪の匂いも薄れる。神戸らしい潮の匂いがするのも気にいっている。この際、滅多に行かない南京町で、餃子でも食べようか、いや、餃子といえば、昨日の夜、家の近所の中華料理店で食べたではないか。なんと、1人で2人前も食べ、ごはんとちゃんぽん麺が一人前、それと鳥の唐揚げ、五目揚げワンタン、エビチリなど、つまんだではないか。食べ過ぎだ。

だから、早々に餃子は諦め、ぶらぶらと元町方面へと向かおうとしていた。

 

すると、とあるビルから男の人が出てきた。明らかに、昼ごはんを食ったぞという、例の「爪楊枝、はーはーしーしー、うまかったもんね。くるりんぱ」という姿であった。その、圧倒的に清く正しいサラリーマンの、昼ごはん撤収シーンを目撃し、コマ3秒でビルの中に、何か男性を満足させるレストランがあるのではないかと、のぞきこんだのである。

このビルまでには、イタリア🇮🇹料理の店があったし、フランス🇫🇷料理の店もあった。オシャレな、黒板チョークアートメニューも見てきたが、そのビルの薄暗い一階のロビーに、なんと、そばの文字がデーンと浮き出ていた。

 

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その言葉の後に、なんと寿司ときている。旧居留地で寿司?それはそれは、大阪の北新地をも彷彿とさせる旧居留地である。高いのではないか、でも、清く正しいサラリーマンが、あんなにも背筋をまっすぐにして、♩=120のスピードで、まるで古関裕而作曲の東京オリンピックマーチに合わせるかのように店から出てきた様子からは、ほどほどの値段ながら、とても美味しかっただよ〜ん。というメッセージが読み取れた。そうだ。ここは、まだ元町に近い。まさか、大阪のチェーン店ではあるまい。味を大切にした、神戸らしいこだわりをもつ店なのだろう。

看板に近づき、隣にあったお品書きを見た。安い。安い。安い。

そばも、うどんも、寿司も、麺と寿司のあいのりも、単品では大盛りであっても千円は超えない。

「う〜む、おぬしなかなかやるなあ。」

こういうところの、そばも味わいたい。生そばと書いている以上、関西の駅の茹でてしまった麺の湯がき直しではないだろう。と密かに期待しながら、予想以上に細く真っ直ぐな階段を下りて行った。

 

入り口に、会計をするカウンターがあり、誰もいなかったので、勝手に店内に入った。ビルの地下であるので、入り口はドアノブのついた外開きのドアであるが、それは開けている。入るなり右側にカウンター席が見えた。

わー。満員。この時間に。

みんな静かに食べているので、こんなに人がいるとは気がつかなかった。

やはり、繁盛店だ。間違いはなかった。

しかし、カウンターは、5席ほどしかない。かつ丼の吉兵衛の三ノ宮市場の頃を思い出す。

心配していると直ぐに奥に通された。まだ奥に席があった。広い。2人席も、4人掛けの席もある。なんと、満席である。周りの席を見ると、半分ぐらいの人が、ざる蕎麦と寿司のあいのりを食べていた。そこで、ざる蕎麦の大盛りと寿司の盛り合わせを頼んだ。

出来上がりが、早い。何度も、盛り合わせがいくつか。穴子がいくつか。という業務連絡を聴きながら、もう直ぐだと思っていたら、直ぐにきた。えらい。

 

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ざる蕎麦が大盛りなので770円。盛り合わせは、稲荷と巻きと穴子がそれぞれ2つずつで350円。    安い。

大盛りなのでつゆは二つ。なかなか気が利いている。写真は上からなのでわかりにくいが、麺はモンブランのようにうず高く丁寧に盛られている。

そばつゆは、少し甘くてダシが効いている。満点。この手のつゆは、なかなかないなあ。

そばは、あの茹でたのをというのではなく、きちっと生そばを茹でましたという少し硬めの麺。細くて味がいい。東京の蕎麦屋で食べる、きちっとしたそばのようでびっくり。

稲荷は予想通り甘く、穴子は煮詰めがまた美味しい。巻き寿司もみんな一口でいける大きさ。

何一つ、外れはなかった。

 

最後に蕎麦湯をもらって飲み干した。ひっきりなしに、お客さんが入ってきて、相席もあるけれど、ぐうたらする人もなく、ひさびさに、美味しいものに直球勝負している店に、何か修行に来ている雰囲気を味わえた店であった。

 

もちろん、全メニュー制覇を目指します。