朝の車内から10

今朝は、すごく寒い。

朝の3時半にりょうの鳴き声がしたので、玄関に降りてみた。すると、出たところにある犬小屋の底板がずれてしまっている。そこに、後ろ足を突っ込んだままの、情けない顔のりょうがいた。どうしてそうなったのかわらないが、ずっともう「何やこれ、何すんねん」と言いたそうな声を上げ続けている。

辛い時は、犬も、人のせいにするのだと、はじめて知った。

急いで犬小屋を修理し、ついでに湯たんぽの湯を沸かし入れ直した。それでも、また、足が挟まるのではないかと心配して、なかなか、小屋に入ろうとはしなかった。

それからしばらく様子を見て、寝た。

だから、とても眠い。それでも、早く起きて、昨日のアヒージョを温め、あさりを入れ、こどもの朝ごはんを作った。どうして朝からこんなニンニク臭い物を食べるのかわからないが、とにかく、作っておいた。

ガスの元栓を確認し家を出た。りょうは、小屋の奥で丸まって寝ていた。小屋に手を入れると、見えていないはずなのに、小屋の中で上向きになって甘えている。

いつもの、つり革体操女史が乗る２本前の電車に乗った。いや乗るつもりでいた。しかし、中途半端にも、電車は一つ目のエスカレーターの前で入線し、二つ目のエスカレーターを上がったところでは、ドアが閉まった。2分も早いではないか、どうしてくれようと怒り心頭鬼の形相になりかけたら、掲示板に赤で3分遅れとある。この場合、JRは、どの時間の電車が3分遅れなのかわからない。わざと、今しがたの電車が3分遅れた感じ、とでも言ってごまかしたいのだろうが、次の電車で車内放送を聞いた男性は、もう15分も遅れていると会社に電話を入れている。

東京の地下鉄で駅火災のために電車が遅れた時は、誰一人携帯で電話しなかった。文化の違いか？車内は、電車の遅れた訳をつらつらと説明していたが、何と魚住あたりで架線にビニールが絡まったらしい。

JRは遅れるものだと思っているから、まあ仕方がないけれど、そのあと、後続の電車との間隔が空きすぎたので、運転調整のために、2分停車をするとおいでなすった。何としよう。

車内は、ほぼ満員である。そばにいた一人の女性が、ブツブツ言っている。そうだろう、そうだよなあ。と、彼女は不満を言っていると勘違いをしていた。突然笑い出し、「違うわ」とかなんとか小声で言っている。何が違って何がおかしいのだ。と、不思議に思っていたら、携帯で話をしていたのである。満員電車の中で、左手でつり革をむんずと掴み、カバンを両足で挟み、右手でこのブログを書いているわたしには、少しの間もなく会話を楽しむその女性の話す言葉が、邪魔で邪魔で仕方がなかった。日本人もここまで民度が下がってしまったのだろうか？

そうしているうち、降車駅に到着したが、その駅もごった返していた。

なんて日だ！