アヒージョ好きのビーバー

世の中の本質を、自分なりに考え、解説します。正義感が強く、偉そうなもの、金持ちには、牙を剥きます。

ものづくり日本って作られた嘘

またまた、大企業の不正が発覚した。

思い出せば、食品偽装事件や賞味期限詐称事件など、まだ記憶に新しいハンバーガーチェーンの中国工場の不衛生、消費期限事件と同等のことを、ものづくり日本がやってきていたのである。

思い出してみよう。

昔は内部告発なんてなかった。どんな汚くても、お客さんが残しなのを次の客の皿に盛り付けても、おとといのチャーハンを炒め直しても、バレなかった。

 

日本はもともと不正がはびこる国である。

江戸時代は、役人へは、賄賂を渡すのが日常化していた。制度を守るために、賄賂が当たり前すぎて、大きく産業は遅れることになった。

商人も、役人も、好き勝手にやっていた。第一、商売人には税がなかった。領民は、苦しい時には、一揆を起こし不満を聞いてもらい、また、都市部においては、米問屋の打ちこわしをした。それも、命をかけたオープンな賄賂とも取れる。

なかなか、不正は明らかにならず、隠す文化は続くことになる。

 

明治時代からは、特定の藩の出身者が、えこひいきにされた。いわば、天皇を前面に押し出し、好き勝手に富国強兵に突き進んでいった、長州、薩摩、土佐など、自分たちの好き放題にやり、能力の低い者も、またまた、コネで高官になれた。長州に勝手に朝敵にされた会津などは、野口英世を輩出したものの、学問の世界でしか見返すことができなかった。いびつな考えの連中で築き上げられた戦前の軍国主義は、全員野球ではなかった。

 

戦後も、この賄賂はなかなか止むことはなく、心づけという形で、または、なにがしかのプレゼントというわけのわからない形で、残っていく。60年前には、教師に中元や歳暮をするのは当たり前であった。一般に頼みごとをする場合は、手荷物が必要であった。今でも、神戸あたりでは、管理職になるには、しかるべき人に対して、付け届けがいる。なかなか、学校関係は無くならない。同質のものから選ばれるには、肌で感じる才能ではなく、モノなのである。

お主なかなか悪やのうという世界がハイカラ神戸にもある。

 

その、「黙っていようなあ」、「赤信号みんなで渡れば怖くない」という風潮はなかなか改められなかった。

ところが、西宮冷蔵の内部告発があった。2002年、雪印食品の牛肉偽装事件だ。廃棄期限が来ている牛肉を預かり、不正の詰め替えの現場になった西宮冷蔵の、水谷洋一社長が、明らかにした。預かっている客のことを告発するとはと、悪事を働いた雪印食品よりも、告発者が窮地に追い込まれた。どの企業も多かれ少なかれ同じ不正はしているのだ。

 

その後、勇気ある告発者の水谷さんは、預ける企業離れで資金繰りが悪化し、、休業。愛娘も精神的に追い詰められの自殺未遂をおこす。告発後の人生は、ひどすぎる。これは、日本人のどこかに、上には逆らうなという、江戸時代の朱子学の、流れを断ち切れていないのだと思われる。役所がえらい、社長がえらい、ということに慣らされてしまっている。だからこそ、首相が、あんなことをしていても簡単に許す人たちがいる。江戸時代と何も意識は変わっていないのだ。

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なるほど日本のものづくりは素晴らしい。しかし、それは、長い身分制度によって職業の自由を奪われていた、止むおえない伝統と、少しでも良いものをと技を磨き抜いた、職人の世界の話である。

大量生産、大量消費の新しい産業においては、まだまだ、付け届けや賄賂の世界は息づいているのだ。だから、不正ははびこっている。ものづくりの日本という言葉は、中国や韓国と問題を生じるようになってから現れた。盛んに和物を絶賛する番組もあり、ネットでは、嘘のような日本賛美が続く。

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東洋ゴムによる免震ゴムの性能改竄、SUBARUの無資格検査員による検査、神戸製鋼所のアルミ・銅・鉄鋼製品などの検査データ改ざん、三菱自動車、スズキによる燃費試験のデータ改ざん、日産の無資格検査員の最終検査、タカタの欠陥エアバッグ東芝の利益水増し不正会計など、これが実態なのである。リニア新幹線の談合にもあるように、口裏合わせや、カルテルのような申し合わせ事項、サプリメントの効用過大宣伝、鳴門わかめやあさりなどの産地偽装、加工品の成分不当表示など、出るわ出るわである。

 

やはり、企業の怠慢や嘘、過大広告には、詐欺罪にも当たる罪と認めて、企業犯罪として取り締まるべきであろう。法人税をあげて、国民の生活を第一に考えるようにし、経営に響くぐらいの罰金刑を課さないと、自浄作用がない大企業には、効き目がない。

たくさんの人に、考えて欲しい。