黄昏の車内風景4
雨である。
もう少し気温が下がれば、雪になるのだろうが、中途半端に寒く、中途半端な量である。
また、あっという間に暗くなり、夜の誘惑が押し寄せてくる。今日は飲み会。と言っても数人ではあるが。こんな日に、泥酔して寝てしまうと大変である。服は濡れるし、風邪もひく。師走だから、財布にも注意しないといけない。
しかし、愛犬りょうが体調を崩しているらしく、家で鳴いているという。年老いた母も、区役所へ行ってもらってきた書類がないという。なんて日だ。
一度に老いの辛さが押し寄せてきた。会までに、課題が解決できるか心配である。
そうこう心配しながら、電車に乗った。職場の人と同じだったので、いつもとは違う車両に乗った。何ということだ。凄い混み具合である。朝のラッシュを彷彿とさせる。どうして、帰りまで。
こんな混み合っているのに、女性の中には、手袋にマフラーといった、ハウスのクリームシチューのCMを、彷彿とさせるファッションの人もいる。そうか、このぐらい寒いのかと、妙に薄い、マンシングウェアのハーフコートを着ている自分は、まだしっかり冬支度をしていないなあと思った。もう、12月である。そんなこんなで、また、朝のように傘にあたりながら、電車は漆黒の闇の中を、明るく照らしながら進むのである。
つり革体操の女性は見当たらなかった。