朝の車内から9
今日も晴天である。
いつもなら、朝風呂に入り、湯冷めをしながら、走るというのが、車内までの恒例の行事ではあるが、昨夜は、一番風呂に入っていたので、余裕ではあった。チンタラチンタラゆっくり歩いていたら、普段とあまり違わない時間になってきた。せっかく早く家を出たのだから、一本でも早く乗りたい。と、駅の構内を小走りに走った。エスカレーターに乗り、急ぎ側を歩けば早く到着でき間に合うと、計算していたが、左側に髪の長い、お姉ちゃんが、立ちはだかり、歩くどころか、そのワンレンをさらさらかき分けている。
なんだなんだ、これはなんだと、大幅な遅れで改札についた。ここで今度は、おばさまの、切符か定期の入れ間違いに出くわす。キンコンキンコンという、あなたは入れませんコールが、鳴り響き、となりの改札へ、また、数秒ロスをしながら通過した。
それなら、初めから、階段でまっすぐに来ればよかったと、反省しながら、今度は、階段で行こうと決めていた。すると、電車の近づくチャイムが鳴り始め、混んでいるエスカレーターは、諦め、階段を駆け上がることにした。
えいや、
よく考えれば、こんなに慌てることもないのだが、周りの慌ただしさや、まっすぐに職場に向かうプロたちの眼差しに絆され、 階段を駆け上がった。
いつもの車両に並んだが、時間が違うので、2列渋滞隊としての連帯感はなかった。またもや、車内に突入を試みるも、またまた数歩で歩けなくなり、次の駅で吐き出されることとなりゆくのである。