愛犬りょう31 黄昏の昼寝
りょうは、14歳の柴犬である。
性別はオス。
老化で足を上げておしっこはできない。
目も見えない。
脳に何かあるのか、右回りにぐるぐる回るが、今日は、初めて左回りをした。
耳は聞こえないとお医者さんは言うが、実はよく聞こえている。門の開け閉めの音には、敏感である。
食べることが楽しみで、一時は、16キロの時もあった。
この2日、夜中のお助け鳴きが少なくなった。
体が弱ってきたのか、無茶をすると痛いと感じたのか、寝ていて起き上がる時でないと、鳴かない。だから、出来るだけ、長く横になっていてほしい。
しかし、こうして寝ていると、もしもし、死んでいるのではないか?と、前を通る人が足を止めて様子を見ている。小さい時から知っている人もいるので、生死を確認しようと、名前を呼ぶ人もいる。
相変わらずあちこち歩き回り、
こんな感じ。
昨日は、近所のりょうのファンのお年寄りが、首の金具が自転車に引っかかっていると、慌ててチャイムを鳴らして知らせてくれた。りょう自身は、呑気に寝ているのだが、周りの人間の気遣いは大変である。
おきては食べ、食べては寝る。
小屋の中で失禁する。
水で流す。洗う。
まだまだ、格闘は続く。