サプリメントって、本当は効くの？

昼間にぶらぶら近所を歩き回った。

近くのスポーツジムの偵察をかねて、町探検であった。

家に帰ると、宅配便の車が家の前に停車していた。またまた、嫌な予感。母が、テレビを見ては何でもかんでも申し込み、一年前は、毎日のように品物が届いていた。

あまりに、不在票や、支払い請求書が溜まるので問いただして明るみになった。

青汁に始まり、化粧品、出汁、松前漬け、膝の薬、卵、トマトジュース、掃除機、洗剤、酵素、酒屋のサプリメント、などなど、いつ使うのだと思わせる中身の数々である。

昼間、家族みんなが外に行ってしまう寂しさだからか、毎日何か届くようになっていた。もともと、気位が高く、人の言うことを聞かなかった母なので、老齢になりますますその性格が研ぎ澄まされていった。周りの忠告も、なんのその。

どんどんお金を散財していった。物忘れもひどくなり、財布を誰かに盗まれたと、警察を呼んだこともある。警官も、この人通りで、犬がいて、鍵をかけているのに、如何してかわからないと、ぼやいていた。財布は、その日の夕方、タンスの中から見つかった。

常に、化粧品を探し歩き、財布や通帳がとられたと、家族にその行方を問い詰め、捨て台詞を浴びせる。自分が置き場所を忘れたのに、誰かが隠したとか、使ったとか言う。全く、言語道断である。近所の物忘れ外来の先生は、認知症ではないと云い、年相応の状態だと言う。犬の世話もできるし、水やりもする。

性格が明るいから大丈夫と言う。

らちがあかないので、通帳も、カードも、薬も預かることにした。

さて、今日は、軟骨成分として、例のヒアルロン酸などが入ったサプリメントで、4千円強。しかし、それなら、別の6千円もするサプリメントを数日前に受け取ったはず。

申込日を見ると、３月30日。

新たに申し込んだら、固定電話を外すといっているのに、なんてこったパンナコッタ。

お客様係りに行って止めてもらおうにも、休日でかからない。

どうして、サプリメントの値段は、ああも老人でも手の届きそうな値段なのだろう。だいたい一ヶ月が、3千円から5千円になるように、値段を設定している。それが、正しいのかどうかわからないし、第一効果があるかどうかわからない。実際血圧を下げるカツオペプチドは、内容にごまかしがあった。

ほんとに体にいいのなら、安くしたり、お年寄りにもわかるものを販売すべきだ。畳み掛ける販売手法では、うちの母親のように、ついうっかり申し込む人もいる。テレビを使ったオレオレ詐欺みたいなものだし、メディアを使って、限定200名などあり得ない。

もう一度、サプリメントの効用と、値段とそれから通販のあり方を検証してほしい。