昨日の昼間に、元町に公務員相手に講演があり、少しだけお話ししてきた。帰りがちょうどお昼になったので、若い頃よく行った、中華料理の店良友酒家に五目焼きそばを食べに行こうと考えた。そのまま帰っても良かったが、神戸の味を確かめておきたかった。
ここは、6人がけのテーブルや、円卓が2つと、家族団体用の店なのである。店の前にツボが出ていると営業している印だ。
ツボがあった。少し小ぶりになっている。
この後、お一人様は、円卓に、対角線を描く、いや円の場合は直径を引くように、その円周上の一点に着座するのである。さもなくば、6人がけに誰も現れませんようにと祈りながら、緊張しながら入口を伺うのである。
どちらになるのだろうて思っていたら、円周上の一点に案内された。
久しぶりだ。
メニューを見てみようと、キョロキョロしていると、お茶が出され、日替わりランチの説明があった。豚肉の青椒肉絲とエビチリだということであったが、あまりの上手な説明に、それでとあっさりお願いしてしまった。はじめの、海鮮焼きそばに目玉焼きがのった、五目焼きそばを裏切ってしまった。
しかし、定食は美味しい。
エビチリなど、プリぶりのエビが4匹も入って美味しい。青椒肉絲も牛肉ではないが、筍など細く長くきっている食材の口当たりがいい。ご飯は少ないし、お代わりなど言えないのだけれど、元町で930円としては、上々である。
神戸の中華料理は、南京町で食べるものではない。どの街にも中華料理の店があり、その味を愛する人たちに守られている。この近くには、郡愛飯店があるし、東亜ウエストが近く、そこの小さな中華料理店は、また一段と美味しい。
愛園、新愛園など、なかなかやるなあという店から、これはきっとすごい店になるという店まで見つけるのが楽しくなる。
とにかく、20数年前に通った良友酒家が、相変わらず美味しかったことが嬉しかった。有名人のサインも飾っていたが、神戸の人は、そんなことで店選びはしない。この店にはそういうものは必要ない。本物を求める人が来るからだ。味と人柄で、十分である。
また、夜の部に行って、ヘロヘロになるまで食べて飲んでみたい。
ご馳走さま。