手抜きいなり寿司
いなり寿司が好きだ。
あの甘い寿司揚げの中に、少し酢のきいたご飯が入っているなんて、寿司を食べながら甘いデザートを食べているようなもの。きつねうどんのようなものでもある。
しかし、その甘さは、甚だ危険である。
カロリーが高い。いなり寿司5個が、600キロカロリー越えなんて珍しくない。甘さの砂糖が、カロリーを押し上げていると思うだろうが、実はあの美味しい油揚げの仕業である。ご飯と同じぐらいのカロリーになる。普通に1個は、130キロカロリー近くになるという。
うちは、油揚げの下を閉じないでご飯を詰めるので、おそらく150キロカロリーはあるかもしれない。
しかし、そんなこと、もうどうだってもいいのだ。いなり寿司は、美味しければいい。甘ければいい。カロリー過多なら、次の日に我慢すればいい。いや、そう約束すればいい。とにかく、いなり寿司日は、もうそれだけで、何もかも許されるのだ。
最近、市販のいなり寿司用の油揚げにハマっている。いや、ハマっているというか、今まで寿司揚げを買ってきて家で揚げを炊いていたが、一度焦がしてしまい、慌てて市販の寿司揚げを買いに行き間に合わせた。自分で作るほど、揚げの厚みというかボリュームはないが、味は美味しい。その日の、いなり寿司は、大成功であった。
それ以来、揚げの準備は、みすず豆腐の揚げに頼っている。
一袋に8枚の味付きの寿司揚げが入っている。寿司揚げを炊いた甘辛い出汁が実に美味しい。
酢飯に振りかけて味に深みを加えるようにしている。
酢飯は、2合弱、中には、ささがきごぼうとニンジン、ズッキーニを甘辛く炊いて酢を加え、ミツバとちりめんじゃこを入れて混ぜている。
きょうも、16個の、酢飯大量のいなり寿司を作った。
この酢飯を入れる作業が1番好きだ。もうすぐ食べられるという期待と、どんどん出来上がっていく成就感が、入り混じる。
みすず豆腐の薄い揚げに、破れはしまいかと、緊張して酢飯を詰めていくと、東京の四谷にあるいなり寿司屋の、作業を思い出す。小さめの油揚げにご飯を半分ほど詰めて下を閉じ、油揚げが使っていた出汁がぼたぼたと落ちるジューシーないなり寿司にする作業である。
店頭で見るたびに、すごいとつぶやいてしまう速さである。
とにかく今日も仕上がった
。
得意なエビチリも作った。
昨日テレビで見た、切り干し大根サラダも作った。
これに、あさりの味噌汁と、トマトキムチ、それが今夜のご飯である。
いなりは4個も食べてしまった。
明日からダイエットすると一応宣言しておいた。