愛犬りょう 5
ずいぶんと涼しい1日であった。
老犬りょうの食欲も、見違えるほど回復し、さらには、動きまで機敏になってきたようだ。
暑さ寒さには、とても敏感だが、母は、相変わらず、エアコンの操作がわからず、こんな涼しいのに、冷房、23度設定、強風で、6畳間で暮らしていたらしい。
りょうは、母の手作りのザ犬まんまと、バタートースト、市販のドッグフードを食べ分けている。夏の初めは、これから暑い季節を迎える邪魔臭さなのか、なかなか食べようとしなかった。だから、体に良くて、肉食であるりょうも好きだろうと、鹿肉を使ったドッグフードも与えた。ものすごく高い。それしか食べなかったのであるが、今日は、安い穀物系のドッグフードを、食器をカタカタいわせながら食べていた。
自然の力はすごい。
しかし、こんなりょうも、今、はまっているのは、シニア犬のおやつ。
どういうわけか、どこにいても、必死で食べに来ようとする。目が見えていないのに、一目散にきて、落ちているのも全部平らげてしまうのだ。これには、偉そうなことに、グルコサミンとコンドロイチンが、入っているらしい。りょうは、膝が痛いとか、腰がだるいとか言わないのであるが、食べた次の日には、期待値も含めなんとなくはつらつとした感じがする。また、小袋に入っているのもいい。カビが生えないからだ。
なんと、喜んで食べるので、母が昼間に2袋もやってしまった。
りょうも、うまく演技をしたのだろうなあ。