環状線のドラマ
人がいてまちがある。
街と街をつないで電車が走る。
電車は駅に止まり、駅は人と人との出会いを作り、そこに愛が生まれる。
色とりどりの愛が育まれ、そして、また一つ物語がつながれる。
大阪環状線 一駅ごとの愛物語である。
関西テレビが、制作放映している。
わずか23分ほどのドラマではあるが、駅の周辺を皮切りに、しっかりとした物語が展開する。
よく似たドラマに、阪急電車があった。
でも、この番組は、それとは違う。基本、あったかい人と人とのつながりを描く愛の話ではあるが、大阪の放送局である、笑いも涙も一緒くたになって、見る者に押し寄せてくる。
だいたい、20分少しの番組に、沢山の役者は登場してこない。しっかりとした2人の役者が、これまたしっかりとした脚本家の台本をもとに、話をすすめていく。どの話も面白い。初めは笑っていても、最後は泣いてしまう。
何か、大阪の奥深さを感じてしまう。偉そうなことを言うと、大阪は、本当にすごいと思う。
環状線は、電車も変わり、快速や特急が走り、駅ごとのチャイムがあり、よく似た駅の形状ではあるが、それぞれの町の特徴を主張し始めてきている。
今は、Part3が放送されている。
その一作目は、
福島駅 こども食堂はじめました
Part2の話の続きとして、夢だった居酒屋を開いた波岡一喜と、その母キムラ緑子の話。なかなかの展開である。
2016年に放送されたPart 1では、
①天王寺駅 偽装カップル
脚本 吉原れい 演出 木村弥寿彦
②玉造駅 私の彼は幸村様
尾上松也、舞羽美海
脚本 虎本 剛 演出 大西文志郎
③大正駅 新しい海の出現
村川絵梨、中山義絋
脚本 狗飼恭子 演出 不明
④大阪駅 スナイパーと妖精
脚本 小林弘利 演出 木村弥寿彦
⑤新今宮駅 孤悲櫻
脚本 逢坂夏子 演出 高野有里
⑥福島駅 屋根の暗号
脚本 角田貴志 演出 瑠東東一郎
⑦大阪城公園駅 始発電車が来るまで
やべきょうすけ、清井咲希
脚本 小林弘利 演出 木村弥寿彦
⑧西九条駅 トンネル横丁の悪魔
脚本 安田ちひろ 演出 的場政行
⑨野田駅 最後のデート
葉山獎之 足立梨花
脚本 奥山繭子 演出 松川さやか
⑩京橋駅 KYOBASHI ON MY MIND
脚本 関 秀人 演出 木村弥寿彦
続いて2017年のpart2では、
①鶴橋駅 優しい追跡者
知英 百瀬朔
脚本 福谷圭祐 演出 高山浩児
②弁天町駅 船出の母
脚本 畠山隼一 演出 木村弥寿彦
③桜ノ宮駅 黄昏プールサイド
脚本 安田ちひろ 演出 松川さやか
④天満駅 妻の霊がカツラに 、 取り憑いた男
脚本 仲井 陽 演出 田中耕司
⑤桃谷駅 酒と泪と男とわたしたち
脚本 狗飼恭子 演出 的場政行
⑥森ノ宮駅 わたしとウチ
脚本 いながわ亜美 演出 高野有里
⑦今宮駅 獅子おどし
脚本 角田貴志 演出 瑠東東一郎
⑧芦原橋駅 ダダダゆうてドン
脚本 安田真奈 演出 大西文志郎
⑨特別編 撮り鉄19駅を巡る恋
脚本 小林弘利 演出 木村弥寿彦
⑩寺田町駅 駅から歩いて52万5600分
木下ほうか 清井咲希
脚本 小林弘利 演出 木村弥寿彦
となっている。
どれも、面白いし、なるほどなあと思う。ただし、駅を忘れての展開が多いので、鉄分補給の鉄ちゃんには、あまりオススメはできない。あくまでも、そこで暮らす住民の話であって、まだ、運転士の日常や、車掌のボイストレーニングなどを扱ったりしていない。ましてや、電車は、最初、1分程度の登場である。
しかし、まだ不確かではあるが、今回のPart3では、9作目に、駅員の物語が放送されそうだ。
また、次第に人気が高まり、俳優陣も豪華になりつつある。
関西テレビの、オンデマンドで放送中だから、今なら間に合う。