防災服で視察なんて
視察が相次ぐ。
被害を肌で感じるということは、実行者としては大切であろう。
トップが行くのは、支援の覚悟を示すためには、どちらかといえば、視察者側に利がある。なにか、やっている感を示したり、自分の優しさのようなものを見せつけるにはいいであろう。あの、中国の温家宝首相の泣きは実にうまい。
また、視察に訪れた場所では、必ず生活の改善に対するお願いをされる。飲み会をしていたくせに帰れとは言われない。
ご苦労様です。
ありがとうございます。
自分の金で話はないのに、「それではそうしてあげましょう」と、いい格好がいえる。
まるで、水戸黄門、暴れん坊将軍、大岡越前、ビフォーアフターの匠のような、誠実さとかっこよさが味わえる。
しかし、どうだろう。みんな行政の幹部は、あの気合の入った地球防衛軍のような、美しい防災服で視察をする。中には、長靴を忘れて来たりする人もいる。手伝いをするわけではなく、また、汚れるところに分けいるわけでもなく、ご丁寧に、ヘルメットもかぶって、そんなに危険なのかと疑ってしまう。
中には、被災地ではない部屋の中でも防災服を着て現れる。
実務をする人には、あのような服は配られていない。あの。阪神淡路大震災でも、避難所で実際の運営に当たった教員にも、配られていなかった。
どうせ何もしないなら、あんな頑丈な、高そうな服ではなく、朝の見守り隊が着ているビニールの服で十分である。
大阪の知事なんか、改革派ならそんなん着なかったらいいのに。無駄遣いです。