膝痛を抱えて何千里
先々週、近くの山に出かけた。山菜採りではない。焚き木拾いでもない。登山道の途中に猫がたくさんいるので、会いに行ったのだ。実はその2週間前に、健康診断が近づき、減量が最重要課題であったわたしは、こっそりと、山登りに出かけた。水筒も、行動食もない。もちろんテントやコッフェルなど皆無である。山登りといっても低山で、山頂まで往復1時間あまりの山である。軽い気持ちで登った。ほんの出来心と言いながら、1キロは痩せるだろうと目論んでの行動であった。
登りは良かったが、下りで膝を使い過ぎてしまった。品切れになり、膝の両側とふくらはぎが猛烈に痛くなり、その痛みはしばらく右膝に残った。痛くないような歩き方を編み出し、市販の痛み止めの軟膏や、湿布薬を総動員して、対応した。
その成果が実り、先週の木曜日の朝は、ほとんど痛みがない状態になった。
しかし、職場に向かう道で、信号に間に合おうと走ったとき、グギッと、右膝に痛みが生じ、右足が絶滅したのである。
土曜日に、近くの整形外科に行く予定をしていたのだが、母の部屋の掃除と、冷蔵庫の整理をしているうちに昼になった。
今日は、痛いのを我慢し、餃子の皮を買おうと、帰宅時に元町の廣記商行に寄ったが、定休日であった。足が痛くても、とにかく歩いて、地下に降りるのは嫌だなあと、考えていたのだが、仕方がない、水餃子の皮で、焼餃子にすることにした。元町駅は、エスカレーターがない。西口のエレベーターを使ってホームに出た。「若いのに、どうしてあなたエレベーターなのよ。ここは、ヒアルロン酸を飲んでいる人だけよ。」メガネのマダムが言っているような気がして、右足の引きずりを1.5倍にし、こういうことなんでと、悲しいまなこで訴えた。やはり、杖としてステッキを、持ってきておくべきだった。そうでなければ、富山常備薬グループのリョウシンJV錠の瓶でも、握りしめておかなければならないだろう。