音楽に親しもう〜都響編〜
東京都交響楽団が、新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため、自宅等で過ごす子どもや家族に、そしてファンに向けて、音楽を届けようと、名曲の数々を収録した動画を無料で配信している。
昨日、何故か冨田勲のアルバムにあった曲が聴きたくなり、YouTubeで探していた。
Bach, BWV 639, Ich ruf' zu dir, Herr Jesu Christ バッハ, 主イエス・キリストよ, われ汝に呼ばわるという曲である。
バッハのようにたくさんの曲を書いた作家の作品の中で、そこにたどり着くまでも大変だったのだが、発見した同じ場所にたまたま都響の演奏会があった。
人が落ち込んで気持ちを新たにするときには、芸術が、心を支えてくれる。というのは、全兵庫県知事の貝原さんから直接聞いたことがある。だから、貝原さんは震災後、西宮市に兵庫県立芸術文化センターを創設した。
心が荒む今こそ、音楽や演劇に親しめばいい。
極論ではあるが、学校の課題なんか、適当にして、たくさんクラシックを聴いて欲しい。クラシックは、たくさん聴いて耳が慣れないと、好きになれない。しかし、グレゴリオ聖歌であっても今の音楽に通じるものがあり、たとえロックが大好きな人にも、この音楽のDNAは受け継がれているのである。
都響のコンサートは、もちろん無観客であり、会場ががらんとしている。クラシックは、演奏される音は、さほど大きくもなく、繊細さが際立つので、観客がいないというのは細かな音まで聞き取れるのでいいのであるが、演奏の初めの調律や演奏の終わりにある、なかなか鳴り止まない拍手や、ブラボーや、何度も出入りする指揮者や独奏独唱をした人など、非日常的な習慣を体感することができない。それでも、しょうもない勉強をするより、新たな感覚や知らない世界を体感することが重要である。
プログラムは、ゲームやアニメの楽曲を集めた「長く愛される名曲を《みんなで歌おう!》」と、心休まる曲の数々を収録した「オーケストラ名曲集《癒しの音楽》」と二本ある。
もちろんレベルは高い。テレビのスピーカーシステムが盤石なら最高である。
お試しあれ。
【みんなで歌おう】
東京都交響楽団 音楽監督 大野和士さんよりご挨拶 00:39~
M1 すぎやまこういち:交響組曲『ドラゴンクエストV』より「序曲のマーチ」 01:46~
M2 映画『崖の上のポニョ』より「崖の上のポニョ」 04:15~
作詞:近藤勝也 補作詞:宮崎駿 作曲:久石譲 編曲:萩森英明
M3 映画『となりのトトロ』より「さんぽ」 06:53~
作詞:中川李枝子 作曲:久石譲 編曲:萩森英明
M4 映画『天空の城ラピュタ』より「君をのせて」 09:30~
M5 翼をください 15:19~
M6 ビリーブ 17:57~
作詞・作曲:杉本竜一 編曲:和田薫
M7 すぎやまこういち:交響組曲『ドラゴンクエストXI』より「過ぎ去りし時を求めて」 22:56~
指揮/大野和士
ソプラノ/栗林瑛利子
会場/東京芸術劇場コンサートホール
【癒しの音楽】
東京都交響楽団 音楽監督 大野和士さんよりご挨拶 00:29~
M1 グリンカ:歌劇『ルスランとリュドミラ』序曲 02:30~
M2 スメタナ:連作交響詩《わが祖国》より「モルダウ」 09:25~
M3 マスカーニ:歌劇『カヴァレリア・ルスティカーナ』間奏曲 22:21~
M4 フォーレ:組曲《ペレアスとメリザンド》より「シチリアーナ」 27:00~
M5 J.シュトラウスII:ワルツ「美しく青きドナウ」 32:34~
指揮/大野和士
会場/東京芸術劇場コンサートホール
演奏の最後には家族みんなで拍手をしよう。
お子さんのいる家庭には、ぜひ伝えてあげて欲しい。