【仕方ない内閣】に改造
人はなかなか変わることができない。人の上に立ちたい、人よりお金持ちになりたい、人より有名になりたい、と一度でも思った人は、その気持ちは、なかなか捨てられない。
今回の人事は、お友だちは、なりを潜め首相に異論を唱えていた人がゾクゾク入閣している。来るべき解散総選挙のために支持率を上げておく必要があるからか。
誰が誰に変わろうとも、ここまで、あの首相を野放しにした責任はみんなにある。加計学園問題や、議員や大臣の問題など、どうして「ダメだ」とか、「おかしいな」とか言わなかったのか、一人ひとりに聞きたい。もう、大臣や議員が変わったからいいのだというのではないはずだからだ。
おそらく、広報に徹している新聞社2社は、早速、改憲派のコメンテーターを招集し、支持率アップのキャンペーンをするであろう。在阪の、大きな数字の放送局も、朝から、司会者が、満面の笑みを浮かべて、ご安心をと報道するであろう。とにかく、やりたいことは改憲であり、そのために、対抗勢力を料亭で丸め込んで来たのである。
今回の内閣改造は、とにかく次の総裁選のために恩を売っておきたい、「改憲・オリンピックまで延命したい首相」が、「嫌いでもいい、たくましく支えてほしい。」と、丸大食品のCMばりで、【仕方なく】すがりついたのであろう。
それとは別に、首相に反対だと言いながら、所詮労働者の権利なんか無視のブルジョアであり、同じムジナであった、いつかは博士か大臣かと、目論んでいた、取り巻き連中は、故郷に錦を飾り、恩を返す一本刀土俵入、しがねえ姿の内閣入りでござんすと、熟慮の上のような顔をしながらも、やっぱり、大臣にはなっておかないと、ひょっとしたら、ファーストが来たら大変なことになるかもなあ。という具合に、【仕方なく】引き受けたのであろう。
まだ顔ぶれは不確かだが、今回の内閣はまさに、【仕方ない内閣】なのである。
仕事はするのかしないのか、新たなスキャンダルを持って、ゲームセットに持ち込むのか、それともできもしない新たなミクスを打ち出し、今までの忖度をけむに巻くのかわからないが、わたしたちは、決して騙されないで、しっかり見ていかないと、今度は私たち自身が、【仕方ない】なあと、諦めなければならないのである。
もう後がないとも言えよう。
首相は、平気で「総理は立法の長だ」と不勉強ぶりを見せつけ、小学生の笑い者になったが、周りの大臣には、もう独裁などさせないよう、どんどん自分の言葉で反対を唱えてほしいものだ。
本気なら、村上誠一郎さんを入れてよ‼︎