仙台お土産
仙台駅で、土産を買った。
昔から、どこかに出かけると、土産を買う。
どんなに近くても、何か行った証が欲しい。
おきまりのものより、珍しいものを買う。
しかし、これには、リスクがつきまとう。そう、美味しくないわとか、どこかで見たでとか。
そんなこと言われた日は、もう切腹でもしなければ、顔向けできない。
しかし、いつぞや、家族はもういらないというようになってきた。いつのまにか、土産はストラップやキーホルダーに変わり、次第に消滅した時期もあった。
しかし、家に帰ってから、自分がもう一度楽しもうと考えを変えた。
山形では、さくらんぼの洋菓子を買った。さくらんぼそのものが入っていると、すごく高いが、さくらんぼソースや、さくらんぼの味となれば、ぐんと安くなる。とにかく、誰がなんと言おうと、山形はさくらんぼと紅花なのである。
仙台駅では、初めから買うものを決めていた。1日目に寿司屋で食べたホヤである。また、夏目漱石の坊ちゃんで、「清が越後の笹飴を笹ぐるみむしゃむしゃたべている」のくだりをどう記憶したのか、清が好きなのは東北の笹かまぼこなのだと勘違いをしてきた。笹かまぼこは、東北のお土産の定番として息づいているのでこれも買う。牛タンにも心は動いたが、近畿にはもっと美味しい肉がある。牛タンは値段が高い。120グラムで2000円である。ご愁傷様。
まず、ホヤの刺身の真空パックを買った。一袋しっかり入って500円也。ふたパック買いますと宣言したら、お店の人が、「食べたことなかったらやめとき、クセが強いから」という。正直な人だ。よく見れば、客はわたしだけ。誰も近寄らない。試食のホヤを出してきて、まず食べてみてという。うまい。
一昨日食べた、好きだからというと、それなら6個買うと、送料ただで送るからという。送料はただ。こんな美味しい話はない。じゃあ買いましょうと、購入した。
6回も食べられるのである。しかも、半年もつ。刺身なので塩辛にするには、塩を加えればいい。明日着くという。冷凍便。
レピシ本もつけてくれた。
荷物にならなくてよかった。
笹かまぼこは、さつま揚げ風にこんがり油で揚げているのは嫌いなので、新製品を買った。味は、和歌山の田辺のなんば焼きに似ている。
値段はそれより安い。これも、クール便の値段を安くして対応してくれる。そんなこんなで、家に送ってもらった。
今時、全国どこにでも品物を送ることができるが、逆にそこに行かなくても土産品を買うこともできる。せっかく来たからには、たくさん買ってもらいたい。だから、家に送り易くなってきているのである。
鯖寿司も鯖缶も良かったが、鯖缶は当たり外れがあるのに、試食もなく、買う気になれなかった。
15日には、かまぼこが届く。
5日間毎日かまぼこ三昧である。
