ひやっとした話。汚い話ですが
土曜日の夜は、久々にすき焼きをした。
肉の取り合いになるかと臨戦体制をとり、ザラメと醤油を所定の場所に置き、スタートの合図をまった。
いや、正確には、わたし自身が、さあ、すけさんかくさん、一つ懲らしめておやりなさいとでも言いながら、唐突に始まるものだが、子どもが、あれがないこれがないと、ブーたれながら、最後には、麩を戻していなかったと、言いだす始末。
とにかく、もうヘトヘトになりながら、糸コンも下ゆでをしたし、卵のカラザも栄養があるけど見た目で取っちゃったし、牛脂もスタンバイしたもんねと、言いながら、肉をすき焼き鍋に乗せ、缶ビールのプルタブを抜いた。シュワ〜、
ジュワー、シュワジュワーと、急に騒がしくなってきた。
1番初めに投入された犠牲の牛肉に、ザラメと少しの醤油をたらして焼く。初めは甘く、できるだけサッパリ焼くように心がけるが、いつも焦がしてしまう。それゆえ犠牲の牛肉なのである。その日も、あいも変わらず、焦げているのではないかと思いそうな、甘苦い味ではじまった。
野菜を投入し、次から次へと肉が放たれ、昆布ダシも加勢し、そろそろ子どもたち待望の麩の登場という時に、もうお腹いっぱいの声。
まだ肉も半分しか食べていないのに、修了とのこと。もうデザートの話を始める始末。仕方なく、残りの肉を、嫌々食べるようにしながら食べ、だから言わんこっちゃないと、少し恩着せがましく、内心ホクホクで食べた。何もかも、味がしっかり染み込んでいる。しかし、新たな肉の投入は諦め、片付けにかかった。
ここから閲覧注意
夜、お腹が刺すように痛くなり、トイレに行った。脂分の多い食事を摂ると、必ずお腹が痛くなる。
しかし、いつも短時間。
ウォシュレットをして、一応出したものを確かめる。いつもながら、たくさんの量だなあと感心していると、左の外側に何と、真っ赤な糸くずのようなものが2、3本。綺麗な赤色をしている。
どうしてこんなものが。
と思いながら、慌てて流してしまった。
えらいことが起きたのを知り、トイレから出ても、しばらく放心状態であった。6ヶ月前のドックでは、3回の便潜血検査のうち、一本だけ陽性であった。医者に相談し、もう一度検査すると陰性で、大丈夫という判定であった。
それを思い出し、あの時、何が何でも精密検査を受けておけばよかった。
知り合いも、血便が出てすぐに専門医に見せたところ大腸ガンであった。手術をして、入院をしたのを見舞った時、その大変さは聞かされている。そうならないように、毎年欠かさず、人間ドックに行き、おまけに、それ以外にも、職場の検査、行政の勧める検査を受けている。一度、精密検査を受けて、大腸憩室があり、時々そこから出血がある場合があるという。しかし、それも、ずいぶん前の話で、もう20年前にもなる。
どうしたものか台風襲来の間、一日中悩み、ついに、昨日、医療に詳しい知り合いに相談してみた。この人は、介護からケアから、医療までお手のもので、いざという時には、家庭医よりも頼りになる。老齢の母の介護の相談にも乗ってもらっている。
第一声
「何か食べなかった?」
何も思い出せなかった。腸まで消化されない固くて色落ちしないものは食べていないし、ましてプラスチックも飲み込んではいない。やはり、血便なのだ。汗が湧いてくる。
「トマト食べなかった?」
う〜ん。
そうそう。前日にたくさん食べた。少し小ぶりなフルーツトマトで、甘さは好きではないけど、賞味期限切れ間近で、結構な分量を食べさせられたのを、思い出した。
「食べた」
「トマトの皮やわ」
説明を聞くと、トマトの皮は、硬いのでなかなか消化されず、そのまま残るらしい。そういえば、トマトの色であった。トマトの皮が、丸められ、よじられ、糸くずのようになったのだ。と。
それなら、もっと早く相談しとけばよかった。 でも、一応下ネタだからなあ。
インターネットで調べると、よくある話らしい。食物繊維が豊富なものほど、そのまま出るという。そういえば、ヒジキがそれだ。他にも、コーンやエノキダケ、ワカメやもやしなどがあるらしい。
夏が終わり、夏バテが出てくる頃なので、消化器官にも優しく控えめな食事を心がけたい。