アヒージョ好きのビーバー

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中国が焦る、コンパクト空母4隻

戦前、日本はいち早く空母を配備し、来たる航空機時代を見抜いていた。軍縮条約で、巨砲や巨大な戦艦の数を、欧米に比べて7割程度に減らされた大日本帝国は、その補填として航空母艦の建造をすすめた。大平洋戦争の初めは、日本が完全に空母も戦闘機も質的に世界一であった。

 

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レーダーの代わりに、戦艦には偵察用のフロートつきの水上機が搭載されたが、その射出には、火薬式のカタパルトが利用された。潜水艦用としては、悪天候でも利用できる圧縮空気型のカタパルトが開発され、搭載された。

 

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空母で、甲板を滑走し離陸できるのは、機関銃を搭載した戦闘機ぐらいのもので、魚雷や爆弾を搭載した、雷撃機爆撃機になれば、よほど機体が軽いか燃料を少なくするかしないと、無理である。

まだ、プロペラ機の時代ならともかく、今は、たくさんのミサイルや爆弾を搭載する。しかも、迎撃に向かうのは、対艦ミサイルが放たれる、400キロ先である。燃料もかなり積まなければならない。

アメリカと日本以外は、カタパルトの技術はない。アメリカは原子力空母であるから、原子力発電で生じた水蒸気を圧縮して放出している。だから、射出には、モヤモヤ湯気が立つ。次の新型空母には電磁式のカタパルトが搭載されるという。

ロシアや中国の空母には、スキージャンプ方式の、坂道が作ってあり、戦闘機はそこを全力で登り、その勢いでよいしょっと、斜めに滑走する。紙飛行機を飛ばす要領である。これにすると、燃料も装備も十分に搭載できない。通常の3分の1ほどの戦闘能力しかないと言われる。

 

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最新の空母、イギリスのクイーンエリザベスも、このスキージャンプ式の甲板である。

 

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カタパルトには、大量の蒸気か、大量の電気が必要である。日本の空気式なら素早く空気を圧縮できる強力なコンプレッサーが必要になる。日本なら電磁式も開発できるだろうが、巨大な電力を発電できる発電機がいる。手っ取り早く発電するのは原子力エンジンが必要となろう。

政府が原発固執するのも、このあたりのことがあるのかもしれない。

 

さて、日本はこの数年、奇妙な護衛艦を4隻も作ってきた。

ヘリコプター搭載護衛艦、日向、伊勢と、同じくヘリコプター搭載空母、出雲、加賀である。一年毎に就役してきた。

いずれも、甲板が真っ平らな全通型甲板である。前者が13500トン、後者が19500トン、長さが197メートルと248メートル、搭載ヘリは11機と14機である。

 

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ひゅうが

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いずも

 

防衛庁は、災害派遣のためと、運搬出来るトラックの数や荷物の量をアピールしてきたが、搭載している武器の数の少なさや、たった14機というヘリの少なさなど、護衛艦としては、攻撃力が低く、曖昧さが残る船体であった。とりあえず、このぐらいのものを作ったんだけど怒らないでね、的な、小賢しい説明がついているようなものである。

後からできた、一回り大きい出雲、加賀は、明らかに武器は少なく、よほど後で搭載する武器が値打ちのあるものなのか、それとも、アメリカの空母のように、他の艦艇に守らせることを前提にしているとしか考えられないものであった。

格納庫となるところからの2台のエレベーターが、甲板の中程になるインボード式である。これは、戦前の海軍の空母と同じだが、これでは格納庫からの期待の出し入れに時間がかかるし、甲板が攻撃されれば、一巻の終わりである。ミッドウェー海戦で負けた原因の一つである。

その点、出雲と加賀の後方エレベーターは、右舷の甲板で、デッキサイド式エレベーターである。比較的大きな空母でよく採用されているものであり、30トンの物もリフトできる。アメリカは、この方式である。

 

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こんなことから、出雲級はいずれ甲板を耐火仕様の工事を施し、垂直離着陸機であるF35bを搭載するのは時間の問題だと思われてきた。F35bは、最大積載重量が、27.2トンであるから、もってこいなのであるが、値段が高い、性能が悪い、そもそも大したことがない。10機しか積めない。など、いいところがない。

 

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せめて一個中隊、12機以上は、搭載しないと、運用は難しいだろう。安倍政権のように、隠したり騙したりしないで、きちんと決めて作ると、もっときちんと使える空母ができていたのに。

税金の無駄遣い。やはり、日本は、アメリカの都合のいい国なのだ。

 

それなら、中国も諦めてしまうほどの、精巧で高性能な、コンパクトな6機ぐらいが載る、ステルスの空母を作ればいい。それを、これもまた、世界一の潜水艦そうりゅう型に護衛させる。医療や、食品などと同じく世界一のものを持つことは、相手を諦めさせることにつながるかもしれない。

 

同時に、しっかりした訓練を積むこと。あの文永、弘安の役で、来襲した元の軍隊は、神風で撤退したことになっているが、実際は鎌倉武士の命も顧みない勇敢さと、絶対に諦めない執拗さに、やる気をなくして撤退したという。

 

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成金の国が、周大王の元、再びわけのわからない理由で、我が国を挑発している中で、そんな心意気を見せることができるかのだろうか。