株価維持より基礎医学の研究費に
またまた、京大である。
本庶教授のノーベル賞受賞はすごい。
最近テレビのCMでも、免疫に関わる司令官であるT細胞が、注目されている。そこに、免疫ストップスイッチがある。がん細胞が自らを他者として悟られないようにするため、そのスイッチを騙して押していたのである。だから、なかなかがん細胞は無くならなかった。
そのなりきり認証をブロックすることに成功し、治療薬の開発につながったのである。
本庶先生の凄さは、製薬会社への売り込みを、とことんやってしまったことにある。
長い間、免疫療法はインチキだと言われてきた。しかし、わたし自身高校の生物の時間に、癌治療は、免疫抗体のしくみが鍵を握ると習った。自分と他を識別できる力を使えれば、自分ではありながら他であるがん細胞は、賢い自分ならやっつけることができ、その方法を見つけられたなら、ノーベル賞だ。と言われた。
まさに、それが本当になった。
生きている間に、こんなことができるようになった。すばらしい。
しかし、本庶先生のやっている基礎研究は、国からどんどん研究費を削られ、バブル期の半額になっている。基礎研究は、何をやってもよく、発想の世界ではあるが、やはり資金はいる。本庶先生は、ノーベル賞の賞金を基金にしてさらに基礎研究に励めるようにしたいという。
人種差別が当たり前のヨーロッパのしかも、完璧に白人至上主義のノーベル賞で、またまた日本人が受賞したのはすごい。
どうか、研究費を増やして、小泉、安倍の失政で、失われた20年で抜かれてしまった中国と、せめて同じぐらいの基礎研究ができるようにしてほしい。