アヒージョ好きのビーバー

世の中の本質を、自分なりに考え、解説します。正義感が強く、偉そうなもの、金持ちには、牙を剥きます。

クルーズ船を見に行こう

昨夜、神戸港のポートターミナルに16万トンのクルーズ船が来ていると知り合いから連絡が入った。

時間は6時半。

そうだ、先週も入港していた船だ。

先週の月曜日、同じくその知り合いから、同じようなメールが来ていた。「それは予定表にはなかったなあ、来週の月曜日に、夕方6時出航のは知っているけれど。」と答えた。

まさしくその船が、ポートターミナルに着岸しているのだ。

 

ちょうどカレーを作っていた。タマネギをみじん切りにし、肉と炒め、隠し味に砂糖を少し。今日の甘さは、素材に擦り込まれた甘さだとか何とか言いながら、大好きな木べらで、鍋をかき混ぜていた。ニンジンは、食感を活かしてザク切りにするか、いや、滑らかさを味わうために、すりおろすかどうか迷っていた。メールを返信し、

「9時までにはまだ時間がある。」

と、ザク切りにして煮込むことにした。

目標が決まると、まだまだ時間があると他に入れるものを、片っ端から鍋に投入した。

ブナシメジ、今朝家でできたナス、少し危なくなったマッシュルーム。

塩胡椒をしてかき回し、さらに酒を加えて、水を750mlたした。

あっという間に、炊き込む段階になった。あと、中火で20分。

自動消火のタイマーをセットし、やれやれと思い、再び知り合いにメールをした。

「その船は、9時出航でしたね」と。

間も無くして子どもが、いつにも増して不機嫌な顔で帰って来た。

 同時にメールの返事が返って来た。

「出航は6時ですが、7時50分になりました。遅いので帰ります。」と。

6時を9時だと勘違いしていた。

時計を見るとまだ間に合いそうだ。

時間が時間なので道を選んで走らないと間に合わない。幸いなことに、渋滞は逆方向である。

急いで、支度をした。

子どもに声をかけると、さっきとは全然違って、明るい返事が返って来た。すぐにカメラを用意して部屋から降りて来た。そのまま庭に寝ていた、りょうを起こして、丁寧に説明をしている。

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港に着いた。

送迎デッキは、ほぼ満員だった。船の前方ほど多い。ド派手な船首のデザインのせいだろうか。

しかし、賑やかではない。船は巨大なマンションを船に浮かべた形状である。

屋上には、数々のアトラクションやイベントの照明が見える。それなのに華やかではないのは、明るさである。

マンションのテラスに出ている人は、わずか数名である。他は、おおかた窓は閉まりカーテンも閉じられたままである。

送る側も、ブラスバンドはなく、数組の人が航海の無事を祈る国際信号旗を振っているだけである。

願わくは、阪神タイガースの応援団でも助けてほしい寂しさである。

しかし、送迎デッキで今や遅しと出航を待ちわびる人々は、みんな送迎のプロである。どこでどう撮ればうまく撮れるか、どのタイミングで撮れば、迫力があるのかを、こと細かくアドバイスしあっている。仕事帰りであろう若い女性もいる。一眼レフのシャッターをばちばち押しまくる高齢の女性もいる。子どもも、写真の撮り方についてアドバイスをしてもらっていた。

撮り鉄ではなく、何と言うのか?撮り船か?それでは、せんべいみたいではないか。など、悩みながらも、やがて岸を離れ、小さくなって行く船を見ながら考えた。

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10回行くと、何かもらえるらしい。子どもは、「ありがとうお父さん」とは言わなかったけれども、どんなに楽しかったか、帰りの車中で、話しまくっていた。