NHKオンデマンドの充実を
NHKには、オンデマンドという有料配信番組がある。NHKが所蔵する膨大な?番組映像を、リクエストによって公開するものである。
30年前は、確か貸し出しがあり、見たい番組を申し込むと、ビデオが貸し出しされるというものであった。
手続きがややこしく、普通は諦めてしまうものであった。
しかし、著作権がなんだかんだと言われる前に、そもそもこの映像を作るのにかかった費用は、国民が支払っているのである。だから、いわゆるスポンサーである国民を納得させるものでなければならない。
オンデマンドは、初めは見逃した番組が1日に10〜15番組が見れる見逃しチャンネルと、ずっと以前からのドラマや教養番組が見れる見放題チャンネルがあった。
見逃しは2週間、見放題は、ドラマ、紀行、音楽、バラエティなどがあり、それぞれ番組をクリックすると配信されるというシステムである。
今回、見逃しがなくなり、見放題にまとめられ、チャンネルが一つになったため、料金は半分になった。
大河ドラマや時代劇で人気のあったものは、第一話から最終話まで見ることができる。その数71。
朝ドラも人気があったものは、国内ドラマで全話見ることができる。
あまちゃんも、ちりとてちんも、梅ちゃん先生も、カーネーションも、こころも、花子とアンも、ひよっこも、べっぴんさんも、マッサンも、まれも、まんぷくも、ちゅらさんも、ゲゲゲの女房も、半分青いも、わろてんかも、なんと、おしんも全話見ることができる。
朝ドラ好きなら、もう仕事を辞めてみないと、見切れないかもしれない。
その他の国内ドラマとして坂の上の雲や、つばき文具店、土曜ドラマ、ドラマスペシャル、ドラマ10と、合わせてなんと252のドラマがある。
ここまではいい。
本当なら、どうして国内ドラマに、てふてふ荘へようこそがないのだ、銀河テレビ小説シリーズは、録画していないのかと、えらそうに言ってしまいそうになる。
それほどNHKは、ドラマ作りが上手い。
また、他のジャンルはドラマに比べ、情熱が感じられない。赤い薔薇🌹など、微塵もなく、何年も手が入らず、タイトルだけ用意しておきながら、コンテンツがないのがたくさんある。街道をゆくという、司馬遼太郎の傑作は、第一シリーズと第二シリーズしかない。これが10年も続いているのである。
さらに、歴史物も、ヒストリアや歴史への招待、そのとき歴史が動いたなどは、少しだけ紹介するだけにとどまっている。はっきり言って役に立たない。
NHKと言えば、冨田勲が作曲したテーマで有名な、新日本機構があるが、見ることができない。よみがえる新日本紀行があるが、当時のはひとつもないのである。残念だ。
民放と違い、NHKは、公共放送としての位置づけがなされ、それなりに日本の記録という分野において格別の役割を演じてきた。NHKといえば、誰もが取材協力をしたし、NHKで放送されることは何よりも名誉であった。だからこそ、昔の日本の様子や、文化をしっかりと保存し、誰もが見ることができるようにして欲しい。
しかし、そうは言っても、人権意識は随分と変わってきている。昔の映画は、差別用語ばかりで、そのまま放送できない。また、バラエティも、いじめに近いような笑いや、はでな暴力はいまは倫理規定に引っかかるであろう。
それでも、オンデマンドのほとんどの作品は、そのまま放置されたものが多い。どうして、みんなの歌が10曲しかないのか。
なぜ、番組もないのにジャンルがあるのか。担当者が、もう少し見る側に立って考えるべきことである。