神戸の小学校の簡易給食
近所の元町内会長が小学校のボランティアをしている。もう80近いのに、子どものことが可愛いと、週に何日か出かけて行って、子どもの世話をし、給食まで食べている。
長く、学校は休校状態であったが、5月の末から、分散登校が始まった。入学式もなく、始業式もなかったが、無事病んごともなく、それなりにやっているという。
スーパーから、パスタが消え、お弁当の冷凍食品も安売りがあり、何か被災地のような暮らしではあったが、ついに給食がはじまった。
元会長の話によると、今週は簡易給食だそうだ。クラスが2つに分けられているので、2日間で全員が出席することになる。そのため、簡易給食は、2日間続くという。
その献立を聞いて驚いた。
パン(コッペパン)
いちごジャム
牛乳
柏餅
なんだこれ?
給食当番が半分しかいないから、大きなおかずは無理かもしれないが、せめて、ソーセージか、茹で卵ぐらいは、いるのではないかと思う。
これではお弁当のほうがいい。
これを食べて、高学年は昼からも勉強をする。
たった一食だけのことだが、辛い家での暮らしが続いてきたのだから、せめて何か喜びを与えたいではないか。
ポケモン蒲鉾でもいい。
生き物チーズでもいい。
学校に行きたくても行けなかったのだから、阪神淡路大震災の時と同じなのだ。仕組みや面倒くささもわからないまでもないが、「よくがんばったね」という気持ちが伝わるものを食べさせたかった。
元会長に聞くと、ボランティアの手当はほとんどないそうで、そういう意味でも、神戸市はボランティアの意味も、働くということの意味も、何も考えていないのだと、改めてわかった。