なのにあなたは和歌山へ行くの
またまた和歌山に行きました。
しかも、5日前に。
下書きを書いたものの、掲載するのを忘れていました。久しぶりなので許してください。
さて、春休み青春18きっぷの旅です。
阪和線は、紀州路快速や関空快速と呼ぶようになってから、快速が快速で無くなってしまいました。40年前より天王寺和歌山間は時間がかかります。
日根野からの長い各駅停車。
快速でも特急にバンバン抜かれているのに、もう黙っとれと言わんばかりの扱いの悪さです。
それでも、高い高い特急には乗れません。大好きな卵が、1パック198円から278円に、そしていつのまにか、姑息にも298円の値をつけて鎮座している現状で、五公五民というもう一揆でも起こさないといけないと思う悪政の中で、特急はもう勝ち組の道具でしかないのです。
昔で言うと、牛車なのです。
それにしてもこの遅さはなんぞやと思いながら、電車はローカル線の吹き溜まりみたいな和歌山駅へと到着したのであります。
同じ旧制の高商があった彦根とは大違い。
大阪からは、京都を跨ぐのに、ずいぶん早い。新快速も走るし、
ああしんど。と言うのが第一声。
それからは、駅前でレンタサイクルを借り、そういえばお城で桜祭りをしているという話を聞きつけ、内装も外装も変速機がないママチャリの重いペダルを踏むのでした。
城に着くと、まあ大変な人だかり。
桜を目当てなのか、肉のフェスタが目当てなのかわからないけど、なかなかの観光地のような混み具合でした。
でも、お城はかっこいい。自然とあの、暴れん坊将軍の曲が口をついて出てくるのです。これで竹光でも持っていたら、おそらく何人か成敗したかもしれません。
戦前は国宝だったけど爆撃で燃えてしまいコンクリートで立て替えられたものです。材料の乏しい時で急ぎの建築だったので、もうずいぶん痛みがきていますし、門や壁などほとんど再現できていません。ものすごい手抜き再生で、御三家の城、ましてや、徳川吉宗の城がこんな珍奇なものであってはおかしいでしょう。
何年も経つので、誰が植えたのか、桜が二の丸三の丸に咲き誇り、江戸城以外では唯一の大奥にもそれが入り込んでいるのです。
名古屋と同じように、もう一度一から木で作り直そうと言う声もありますが、もうかつての勢いもない、若者を町から山へ追いやった和歌山市には、そんな財力も、ドンファンもいません。哀しいかな、和歌山は全てのことが、ゆっくりでいい加減なのです。
さて、待望のお昼はいつものフライヤで珍しくB定食を食べました。名物のドビソースがかかっていないのですが、マヨネーズも、タルタルソースも自家製で、それなりに美味しいのです。
次に、レンタルママチャリで、南の紀三井寺に行こうとしましたが、内装のギアチェンジもない普通のママチャリなので諦めました。
どうして和歌山という街は、人に優しくないのでしょう。観光協会などは、農家のおじさんが、適当に小遣い銭を稼ぎに来ているような、雰囲気で、自転車は磨くとか、油をさすとか、メインテナンスはほぼできていません。哀しい街です。
大学に観光学部があるのに、何にも役立っていないのが和歌山です。
それなのに、わたしは、また和歌山に出かけます。